琉球ガラスの技法
琉球ガラスはさまざまな種類のものが製造され、また、ガラス職人も日々新しい作品への創作に取り組んでおります。
ここでは主な琉球ガラスの技法を紹介します。
琉球ガラスの特長は、手作りガラスの持つ造形美と、気泡や色のグラデーションといった偶然の美しさでしょう。手作り故に一つとして全く同じ形の製品が無く、手に持ったときの肌触りは職人の暖かさが伝わってきます。
琉球ガラスの主な技法
本項で紹介する以外にも、琉球ガラス作家が個人で編み出した様々な技があります。
アイスクラック
ガラスが高温状態のときに、急に冷やすことで温度差を与え、グラスにひびを入れ、綺麗な模様へと作り上げます。
ひびが入ったをガラスを、さらに熱を加え、ヒビを融着させることで、水漏れなどしないようになっています。
アイスクラックは一つとして同じものがなく、光にかざすと無数のひび割れが輝き、綺麗な模様を映し出します。
アイスクラック
気泡ガラス
本来、ガラス内の気泡は、むしろ敬遠されてきました。琉球ガラスの黎明期、終戦直後の頃は、米軍からの廃瓶が原料だったため品質が低く、気泡が入っていました。しかし、気泡をうまく利用し、一つの表現として取り入れ、工芸作品として技術が確立されました。
原料が良くなった今では、発泡剤で気泡を生み出すことで、作品の特長に組み込まれています。
気泡が入ることで、ガラスの色合がまろやかになり、パステルカラーの優しい感じのするガラスになります。
気泡ガラス
でこぼこガラス
ガラスの表面をでこぼこにすることで、光が屈折や乱反射し、氷の表面のように輝く琉球ガラスです。
一般にガラスはなだらかな表面が多いですが、あえてでこぼこにすることで透明で光の屈折の美しさが見られるガラスの魅力を引き出しています。
日射しにかざしたときの色合いは絶品です。
でこぼこガラス
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